現在完了形

現在完了形の文章をどう理解したら良いのか、出会うたびにモヤモヤしていました。最近閃いてようやく納得できる理解に辿り着きました。

まずは形式的な面です。「have+過去分詞」を「have」+「分詞句」と考えれば、見慣れた以下のような文と一緒です。なお「分詞」とは「動詞の性質をもつ形容詞」です。

I have some books.

I have written some books.

「some books」を持っている、「written some books」という過去の出来事を持っている、と捉えればば同じことです。現在完了形は現在形だと教えられることとも合致します。

次に意味的な面です。過去の出来事を経験として持っているのか、完了したことや結果として持っているのか、継続している状態を持っているのか、と言う話者の主観の違いがあるだけです。

この意味的な面ですが、なんでこんなにややこしい言い方があるのか。例えば、

お母さん Did you clean up your room?

やんちゃな子供 I have finished my homework.

一見会話が噛み合っていないように見えますが、そこが現在完了形の真骨頂です。お母さんは言いつけた「部屋の掃除をしたのか」と確認していますが、子供は「宿題が終わったところだ」と回答しています。つまり「宿題してたんだから掃除をやってる暇は無かった」と言外に言っている訳です。要は言い訳ですね。

単純に過去形で回答した場合は、「宿題が終わった」と言っているだけで、掃除をしていない言い訳にはなりません。

面白いと思いませんか。過去の出来事を現在まで引き付けて表現する。どこか仮定法に似ている面もあるようにも思われます。そう考えると使い方の方法が分かるとともに、使い方の幅が広がって行きます。

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